「しかし、パーティーの後は、なぜだかね・・・」 「わしは、最近じゃ、パーティーの良し悪しは、 幸福感の持続力で、判断することにしてるんじゃが」 「すると、今日のは・・・」 「ただ、残念なことに、醒める前に、次のが入ってきてのぉ」 「要するに、ただ酒の量ってことか・・・」 「義理と義務の占める割合かと、思い始めているんじゃがの。 いかんせん、場数が足りなくてな」 「なんか、寒気がしてきたな・・・」 「おおっ、寒気に一番の薬があるところを知ってるぞ」 「いいよ、もう知ってるから」 「知ってると言えば・・・」 「いいや、私は、もう何も知らないよ」 「そうか、そうじゃの・・・」 「わかったよ、何を聞きたかったんだ」 「なに、大したことじゃないんじゃが」 「ああっ、そうか、さっきのパーティーは、 お義理だから、なにも気にすること無いよ・・・」 「いや、わしが知りたいのは、そうじゃなくて、 おまえさんの知ってる、一番の薬のありかじゃよ」 「ところで、こんな提案はどうだろう」 「んんっ」 「一番の薬より、常備薬の方が、 あんたにはありがたいんじゃないかなと」 「まったくな、その一言を聞き出す為に、 こんなに手間がかかるとはの」 1,Jun,2003
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