自
おの が背の
丸さに気付き歩を休む いまさら見上げる気もしない すっかり馴染んだ曇り空 雲の後で 日が沈む頃 青柿揺れて 鴉が啼いた 風さえ休む この時に 青柿揺れて 鴉が啼いた 溜息ひとつ飲み込んで 明日の晴れを願いつつ 明日に会えるを祈りつつ 歩き始める雲の下 一番星も 雲の裏 星達だけで 酒盛りか 雲の後で 月がゆるりと昇る頃 青柿落ちて 鴉が飛んだ 誰も連れずに ただ一人 雲を目掛けて 明日に向かって 鴉は飛んだ 素知らぬ顔で いつものように |