遅れてきた夏は いきなり 空から落ちてきて 地面にぶつかり 弾んで また空高く昇っていった 遅れてきた夏は ふたたび 空から落ちてきて 大地にぶつかり 弾けて 見事に飛び散っていった そして 梅雨はかき消され 雲は蹴散らされ 土は乾き 空気は乾き なぜか その様を追い続けていたこの目は 今もって 空と大地を行ったり来たり 遅れてきた夏の ちょっとした手土産 秘かに味わう夏の日の始まりの 終わらない昼の ちょっとした出来事 |
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初出
: 『クローバーのノート 』にて 2003.08.04.
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/9060/ |