苦しゅう無いぞと
見つめた影は よしなに よしなに 揺らめいて
またその爪先に 齧 かじ り付き よしなに
よしなに ただ
また 笑って しがみつく よしなよ
天辺を過ぎてよせよと 家路を急ぐ 月またひとつ よしなに
欠けた形をよしなに 雲で補 おぎな い 供の星を 置き去りにして よしなよ
また揺らめいてよしなに ただ驟 うごつ いて よしなに
ただその爪先によせよと 齧り付き また揺らめいて よせれば
その爪先によせよと 齧り付く |