最近の障子の紙は 事ある毎にぶるぶる震え 最近の障子の紙は 事ある毎にバタバタ騒ぎ 最近の障子の紙は 事ある毎にたびたび剥がれ 最近の障子の紙は 事あるでも無く 風を拒み 寒さを拒み 語るを拒み 語らうを拒み 最近の障子の紙は ひたすらに唾付けた指跳ねては返し 最近の障子の紙は ただただ真白く輝き誇り またこの莫迦を嘲笑い泣く 長の共の情けと受け取るがよい その身を蹴破る直 ただ その前に その身を微塵と引き裂く直この今に 瞬の朋の歌を聞がくよい その身の真白き今の内に その身の真白きのただそのままに |