　『冬至の太陽』　

　
冬至の太陽が居座り続ける帽子のつば先
　
　
斜めの陽射しは
この目を射抜き
斜めの陽射しは
身体を打ち抜き
　
斜めの陽射しは
影を伸ばし
斜めの陽射しは
時を縮め
　
斜めの陽射しは
どこかへ
なにかを
連れて行こうとしている
　
　
冬至の太陽が居座り続ける帽子のつば先
　
　
そこに何も見いだせず
茫然とする時間にまで
柔らかくまとわりつく
斜めからの冷たい陽射し
　
冬至の太陽は呟き続ける
茫然とする時間に
硬い空気に
そして
帽子のつば先に
　
　
冬至の太陽が居座り続ける帽子のつば先
　
　
穏やかな冬の一日
繰り返される光景
　
戯れ踊りまとわりつく太陽の残像
　
　
　
冬至の太陽が居座り続ける帽子のつば先
　