何も告げずに サラサラと 足下から 砂が逃げていく |
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時が来るを待ち 時が去るを待つ |
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今は ただ それだけを |
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足の裏を 優しく 撫でながら 擽りながら 何も告げずに |
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時が来るを拒み 時が去るを拒む |
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今は ただ それだけが |
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雲の裏にいる 太陽と同期して 踵が 沈み始め |
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時が来るを怯え 時が去るを恐れ |
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今は ただ |
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いつの間にか いつの間やら ふと ふと |
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時が来るを臨み 時が去るを望む |
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ただ それだけを |
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この 混乱の 快適さ |
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その 置き場のない 心地よさ |
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だだ混沌に 融け入ってしまう そんな 僅かな瞬間 |
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来るを待ち 行くを惜しみ |
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来るを恨み 行くを嘆く |
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足の裏を 優しく 撫でながら 擽りながら |
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サラサラと 足下から 砂は逃げていく |
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