溺れる月の独り

  
  
  
 
  
雲に乗り
浮かぶ月
ただ独り

青を捨て
漆黒を纏う
空の海

雲の舟に乗り
天頂指して
夜を渡る
 
 
 
  
  

北からの
叩き付ける風の
凱歌 がいか を浴び

地を転がる
花の欠片 かけら
喝采を浴びながら
   
 
 
  
  
 
  
雲の舟に乗り
天の頂指して
夜を渡る
月の独り
 
青を捨て
漆黒を纏う
空の海
 
 
 
  
  
   

地を転がる
花の欠片の
喝采に押され

北からの
叩き付ける風の
凱歌に煽られて

突然の祭りに
浮かれ集う雲の波の数多
 
 
  
  
 
  
雲の舟に乗り
天の頂指して
夜を渡る
月の独り
 
繰り返し寄せては返す
雲の波間に
いつしか
指す天を忘れ
その光を捨て
 
やがて
月は独り
ただただ溺れ沈み行く
 
 
 
  
  
 
  
月は
また独り
 
 
 
  
  
 
  
溺れる月は
ただ
独りきり
 
 
 
  
  

 
 
 
 
 
 
 
 
gosadon's tweetsCopyright ©2023 gosadon All rights reserved

『 …driftwood 』
『 hobo jungle 』『 ごさどん.ねっと 』
Copyright ©2001-2024 gosadon All rights reserved