イトトンボ雲の隙よりのぞむ青空 ハンゲショウ花落ちいつか葉色も変わり 陽を浴びて雨の優しく肩に舞い降る 空高くネットを這って朝顔の咲く 炎天下淡き花付け薄荷楚と立つ |
2002年4月10日
HAGOROMO にて |
ぬしの 隠れ 三五夜に ひと散りて ノックノック 青柿がトタン屋根 夕日笑う 桜葉の舞う先で ススキ泳ぐ つくよみの暈の内 未だ 隅で 扇風機 俯いて |
2002年4月12日
HAGOROMO にて |
ときとしてこの冷たさまでにも笑われて 夕日浴びはらりと踊る桜葉の空に残すその黄色 伸びきった影ふふふと笑う夕日遠く その風は何探す落ちた葉までを捲 めく りつくし のたうつさえも叶わずに 凍てつき落ちて 凍てつき落ちて 追い抜いたその風はどこへと向かう |
2002年6月16日
HAGOROMO にて |