水噛みて爪剥離して雲母
きらら
のやうに
その片刃向ける先は砥石では
硬く落つ冬陽に惑い蝶青く
冬連れて押し入る陽光何方
いずち
去り
冬は何処アカホシテントウ陽に浸り
そしてなお春吹く風の痛きこと
枯れ枝にカビの如く染みつく緑
紫陽花と名乗るまでにはまだ暫し
頼むから三時
しんや
に騒ぐな鴨共よ
ねこやなぎさいてひらいてあめをのむ
シモヤケ
シモヤケ
ヒビ入って
シモヤケ
シモヤケ
裂け割れて
春の声
春の音
Copyright ©2001-2024 gosadon All rights reserved
Copyright ©2001-2024 gosadon All rights reserved