紙風船
畳み込まれた
そのペラ紙を
この掌が
うっすら見える
その紙切れを
ゆるりと愛でて
優しく広げ
その両の脇を
少し引っ張り
そっと命を吹き込んで
天にかざして
陽に透かせ
その毒色を飲んだなら
思いを込めて
願いを込めて
この夕焼け空に
叩き付けましょ
望む声を上げるまで
望む音を立てるまで
幾度も幾度も
ただひたすらに
幾度も幾度も
ただひたすらと
恋しい夜が
帰ってくるまで
ただひたすらの
暇のつぶしに
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朱雀さんと
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