「どこぞの誰ぞは、春のお話を、書いてるみたいじゃぞ」 「確か最近、新しいのUPしたばかりじゃなかったっけ。いろいろと事情があるんだろ」 「事情じゃなくて、理由じゃろ。例えばつまらないとか、おもしろくないとかな」 「春のお話は、あのコーナーに一番最初に出てくる話だからな」 「見栄えを良くしたいというわけじゃな。でも、無理して春から始めること無かろうに」 「今は、春だからな」 「じゃあ、夏になればあの子猫が一番上に来るのか」 「新しいのが出来なければね」 「そうやって時は巡って行くんかいのう」 「その 春の話、できあがればいいな」 「やっこさんの事じゃ、期待せんほうが良いじゃろうて」 「あんたも、そう思うかね」 「そういや、今日は春分だとさ」 「明るい内から飲んでるヤツには、昼夜の長さなど関係ないだろ」 「それが、大違いさね。よし、記念に新しいボトルをあけるか」 「なんと珍しい事も。まさに春の椿事だね。 で、どこが違うんだい。いや、やめておこう」 「知りたくないのか」 「遠慮しとくよ。あんたの話聞いてると、こっちまでおかしくなってくるからな」 「ホントに、いいのか」 「気が付いたんだよ」 「何をじゃ」 「あんたのバカ話を止めさせるには、一杯、奢 おご るしかないことにね」 「確かに、おまえさんは驕 おご ってるな」 「おい、おい。字が間違ってるよ」 「わしの字が違ってるじゃと。わしゃ、また違ってるのは、おまえさんのき・・・」 「それ以上続けるな、漢字変換するなよ。 いいか、オレは、まだここで平和に過ごしたいんだからな」 「なんじゃと、ここじゃ、『記憶違いじゃないのか』と言うのが、 そんなにまずい事なのか」 「どうした、小刻みに震えておるぞ」 「いろいろと、よくしてやってるのに。そんな言われようじゃ、怒りたくもなるさ」 「なんじゃ、瘧 おこり か。瘧落としにはアルコールが一番・・・」 「だから、また字が違ってるって」 「んっ、何か言うたかいの」 「前にもこんな事が、あったような気がしたんだよ」 「そんときは、次に何が起こったんじゃ」 「おっ、そりゃ,わしのボトルじゃぞ。しかも、一気に」 「まっ、しかたあるまい。そのわしのだった酒は、 わしからの奢りということにしようかいの。 いや、まてよ。わしは飲んでないんだから、ボトルをキャンセルすればいいのか。 「綿々 めんめん を絶たずんば蔓々 まんまん を若何 いかん せん、と言うからの」 20,Mar,2000
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