『 ムーンドッグ・マチネー 』

 
 

 
重き花天に掲げカキツバタ
背筋を伸ばして突っ張った
風に吹かれて右往左往
重さに耐えかね右往左往
バランス取るため茎折りて
今は自分の影に微笑んで

 
 
 
自分より大きな雨粒打たれつも
緑なす大海原に帆を揚げる
風に煽られ波に遊ばれ
世の果て求めひたすら進む
輝く航跡振り返りもせず
見知らぬ世界に夢を馳せ
今日も歩むのろのろと
 
だいじょぶさ
んとに、んとに、だいじょぶさ
だって、ウチを背負ってるんだもん
なにがあっても、大丈夫
 
見知らぬ世界に夢を馳せ
今日も歩むのろのろと

 
 
 
雨の日に思う太陽は
それはそれは眩しくて
 
晴れの日に思う雨は
それはそれは愛しくて
 
たとえばそれは
今ここにはいない誰かのようで
 
たとえばそれは
今ここにいる誰かのようで

 
 
 
そっ
その時
水を噛んでいたんだ
ただ
ひたすら
 
そっ
あの時
ひたすら
水を咀嚼しようとしていた
ただ
ただ
 
ひたすら
ひたすら
水を
水を
噛んで
噛んで
 
でも
なんで
なんだあの時
水なんか
噛んでいたんだろう

 
 
 
また
壊れていたね
新月を見て
 
また
毀れていたね
新月に睨まれて
 
また
また
また
また
 
また
また
また
また
 
壊れていたね
毀れていたね

 
 
 
シソの実を
シソの実を刮 こそ
シソの実を刮ばぐ
刮ぐ 刮ぐ
 
指が染まり
爪が染まる
刮ぐ 刮ぐ
 
明日は晴れだと

 
 
 
汗垂れて
水打ち倒す
涼何処
直後の驟雨に
ふと笑みが洩れ

 
 
 
無理をおっしゃらないでくださいよ
今となっては、ウチの管轄ではないのですよ
あなた様の未来は
運に乗り取られてしまいましたので・・・

 
 
 
書き捨て御免
宜しかろ
書き捨て御免
美味しかろ
書き捨て御免
書き捨て御免
書いては捨てて
書いては捨てて
羨ましかろ
宜しかろ

 
 
 
ひとつ春が去って行き
ひとつ夏がやってきて
ひとつ秋が訪れて
夏はなぜか居残って
日向で
もわぁ〜
日陰で
むわぁ〜
 
ひとつ秋が訪れたけど
夏は未 いま だ居残って
むわ もわ もわぁ〜
むわぁ〜
もわぁ〜

 
 
 
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