かげろうに いだかれわらう ねこひとり
柾木の枝から我先に
空をめがけて
ぶら〜んぶら〜ん
まだ芋虫なのに
宙を舞う
天晴れお見事
シジミチョウ
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躓いて思わず手を出す山椒の木
烏の啼く声言葉にぞ聞こえ
鳰にお の浮き巣風に煽られ鬼と化す
トントンツー ツートンツー
何が言いたい
亀一列に甲羅干し |
椋鳥の飛ばずに渡る横断歩道
アヤメ背に 猫が演じる 飛び六方
ヒーリリヒリヒリ
何を喰ったか
サンショウクイ
山椒はまだまだ
実は付けず |
月昇り残る夕焼け頬の果て
牡丹落ち崩れ
牡丹踏まれ壊れ
ただその臭いを残すのみ |
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