空遠く真白き碍子 がいし 上弦の供 螢も逃げて甘き水
傘の縁
へり 垂れる蜘蛛の子 雨の公園赤く燃ゆ月と競るか秋の青星
シリウス
キビタキの秋と遊びて留まる枝
タッカーの音耳も貫き始まる休日 欅
けやき の葉 降来る中を 香を連れて
冬色纏 まと い 抜ける秋 また今日も条件反射でただながらえる
ゴイサギの飾り羽根少しだけ伸び風に立つ 葉を焦がし落ちる夕日に真向かいて
影と語らう木枯らしの裾 すそ |