春の陽が冬を投げかける今はただ 積雪に足跡刻むその気はただ失せて
音で知る足下に沈む霜の影
新芽を横目に枯葉の宴
春風と雪がまた空へ駆け上り
風が見た夜を舞う今の末
少し拗
す ねネコヤナギに宿る昨雪 さくせつ陽に焦がれスミレ萎
しお れやや斜め
だから今春一番の過ぎた場で
月を知る淡く短く小さな影と
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