梅雨前の 束の間の今を 予告編として 雨に埋もれ
落ちる涙は また独り 笑ったままで 台風の
息継ぐ間にまで 蝉の泣く もう少し
今にいても いいのかな ひょっとして まっ
軽い気持ちで、 四苦八苦 ここでまた
メリメリと音を立て笑う程の 気は既に失せ タオルが裂ける 秋の猛暑 迷った角の
足の行く先 汗は指す 時忘れ
まだ俯いたままの 扇風機 ただ影長く 蝉の下冬鴨の笑い声
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