その十五 ころころころり、こころころ そしてまた、同じことの繰り返し。 何処 どこ まで続く、果ての果て。 何時 いつ まで続く、靄 もや の内。 気付かず徒 かち は遅くなり。 知らずに歩 あゆみ は滞 とどこお る。 思わず天を仰げども。 そもそも此処 ここ は、天ばかり。 此処も彼処 かしこ も、天、空、天。 彼処も其処 そこ も、空、天、空。 あらあら賢畏 かしこ 、あな畏 かし く。 怯 おび えし者は立ち止まる。 畏 おそ れし者は座り込む。 頭を抱えて、歎息 たんそく す。 膝を抱えて、丸くなる。 膝を抱えた挙げ句の果てに。 丸くなった果ての果て。 畏れし者はころころり。 怯えし者はこころころ。 無窮 むきゅう の夢幻 むげん でころころり。 無間 むげん の狭間 はざま でこころころ。 こいつはなかなか心地よい。 こいつはなぜか懐かしい。 無休の無限でころころり。 果ての果てまでこころころ。 その時近付く者がいる。 かの時寄り添う者がいる。 転がる者を見据えつつ。 微 かす かに頷き、独り言 ご つ。 常動行動。 ひゃっ。 閉鎖空間等に置かれ、激しいストレスにさらされ続けると、 ひぇっ。 同じ行動を延々と繰り返す。 思わず丸は線になり。 線のまんま、滑 すべ り出す。 寄り添う者は気にもせず。 滑る者に語り出す。 |