薄氷滑りて笑うセキレイひとたり
返る声あるわけもなく明けるただ今
屋根に残る初雪の涙の一粒頬に浴び
後ろ手に閉めた戸の鳴く声も
木々の葉落ちて土塊
つちくれ
に日差し射る
星ひとつ月を導き陽を従える
満月が駆け抜ける黒い空
指先を染めるを忘れ去る冬の今
しゃくほどのさけにむせてのかぜのはじまる
この風に背中を押され睨む信号まだ赤く燃え
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