爆竹の弾けるほどに夢魔 むま 降りて 救いの雨も瞬
しゅん と止み
金平糖の角
つの ひとつ 融けて
夜最中
さなか 幽
かす かに零れる鈴
りん の音
風の休む空ひとつ
子を抱え蜻蛉の彷徨
うろつ く水は揺れ
身体より熱き空気の中の夢蝉共が四囲思惟叫ぶ夏をば飲みて
風を蒔いて梅雨逃げて
空枯れて思い出す明日の暑さ
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