シャガ蹴って軽く風の流れ消ゆ そんな糸月のまた雲を切りて裂いて
風鈴の下鬼燈
ほおずき 燃えて
カワセミの三つ四つ泳ぐ厚雲の下
この夜の少しばかりのツライ香りを
ただ底抜けに明るい曇り空
叫ぶ蝉の声ただ細く明けぬ梅雨雨に怯えて大暑の土用丑
若干の雲の隙間の軽ろき空
今なら解けるかふと過去に巡り会う夜
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