声細く 大地を目指し 舞う蝉ひとり 雄花も垂れる
晴れの夜影 月を探すせど 時も止む その風の先 星月夜
ほしつくよ
熱風に 芙蓉の思う 地を見つめ
折れ寝ても空を見据えてただまた朱く彼岸花
蝶に蹴られただまた揺れる吊舟
つりふね の
残念ながら 十六夜は 酔いの彼方 雲の遙かなんとはなしに
融 と けて解 ほぐ れて なんとなくと 気持ちの一つ 行く場を失い 残照を喰らい
ただ満ちて 月の赤く また昇る 宵闇に嬌声轟き子達散り
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